今年、ガレット・デ・ロワを取り寄せた「フレデリック・カッセル(Frederic Cassel)」。東京に行く機会もなかなかないため、オンラインショップで見つけた素敵なクッキー缶も一緒に取り寄せてみました。地方暮らしのささやかなお楽しみです。
ボワット・グルマン

銀色の缶に頭に何やら荷物の載せたパティシエらしき人が描かれた洒脱なラベル。爽やかに水色と赤いリボンがキュートです。さっそくリボンをほどきましょう。

縦横ぎっしりと11種類の焼き菓子が収められています。美しい!焼き色も形も異なる焼き菓子が整然と並んだ様はクッキー缶ならではの楽しさですよね。個別の写真と共に順番に感想を書いていきます。

サブレ・ブルトン
コロンとした厚みのバターで粉を繋ぐようなザクザクッとした食感。なんでしょう?表面に薄く塗られたものからシトロンや花のような香りがします。
サブレ・ヴィエノワ
波型に絞られた薄いサブレ。砂のようにサクサク、サラサラとした繊細な口どけ。ふわりとバターが香る上品な味わい。
ロミアス・オ・セザム
くるりと丸く絞り出されたサブレの中心に胡麻のヌガティン。サクッとした軽やかなサブレとプチプチ弾ける胡麻の香ばしさが素敵にマリアージュ。これ好き!
ディアマン・ノワゼット
ヘーゼルナッツ濃い!刻んだナッツはもちろんのこと、生地からもこっくりとしたヘーゼルナッツの香りがブワッと溢れます。
ディアマン・ショコラ
褐色の生地の縁に配された砂糖がキラキラと美しい。ほろりとした食感のサブレにココアの深い香りが漂います。

ムラングココ
甘やかなココナツの香り、歯が当たるとシャクッとほどけてすっと消える儚いくちどけに感動。素晴らしいです。いくつでも食べれちゃう。
スペキュロス
サクサクと小気味良い歯応え。シナモンを筆頭に複雑にスパイスが香ります。噛むたびに香りがふわりと舞うのがとても良い。
ディアマン・ヴァニーユ
”ディアマン”の名の如くダイヤモンドのように縁の砂糖が煌めきます。甘いバニラの香りとホロホロとほどけるきめ細やかな口溶け。
パルミエ
ザクザクパリパリ。パイ生地が力強く塩味が効いています。バターの濃い味わいにうっとり。ミルフィーユのカッセルらしい間違いのなさ。
ラングドシャ。
うっすーい!厚いところでも1ミリあるかないかの驚きの薄さ。パリパリと小気味よい食感でついつい手が伸びちゃう系。
バトンマレショー
”元帥の杖”という名のお菓子ですが、杖にしては短いですね。メレンゲとアーモンドの軽やかな焼き菓子でピスタチオが爽やかに香ります。
まとめ

以上、11種類をご紹介しました。
全体的としては思ったほどバター全開の味わいではなく、繊細な食感や香りを大事にしているような、優しく穏やかな味わい。単体でどうだ!と主張するのではなくお茶のお供として、肩ひじ張らずにぽいと摘まみたくなるようなそんな可愛らしい焼き菓子たちでした。
焼き色のグラデーションもまた淡いトーンの美しさ。白いムラングからショコラまで、少しずつ異なる焼き色のお菓子が組み合わさることで、缶を開けた時に温かみのある景色が現れます。
お気に入りはムラングココ。メレンゲ菓子ってこんなにおいしいものなんだ!と思うほどの軽やかさ。プチガトーでメレンゲ菓子があったら是非食べてみたいと思うほどでした。
たっぷりの紅茶を用意して、ぎっしりと詰まった缶から、ひとつひとつ摘まむ時間は、毎日の暮らしをちょっとだけ豊かにしてくれる。気軽にいろんなお菓子を楽しめるクッキー缶は夢の箱です。