ピエール・エルメ氏との出会いからフォション(FAUCHON)へ。パリ郊外のフォンテーヌブローに本店を持ち、モロッコ、ドイツ、日本(銀座三越内)など海外にも拠点を持つ、フレデリック・カッセル。
こちらのスペシャリテと言えばミルフィーユ。サクサクのパイ生地に定評があるとなれば、そう…ガレット・デ・ロワ。しかも2022年は、定番のアーモンドクリームの他に出す限定がショコラと知り、これはもう頼むしかない!とこちらに決めました。
ガレット・デ・ロワ ショコラ

ご存知フレデリック・カッセルのロゴの天使をあしらった懸け紙。ロゴのエンジェルは「僕はお菓子の天使だから」とカッセル氏自ら描いたものだそう。開けてみます。

レイエは五穀豊穣を表す麦の穂。ぱっと見はシンプルですが農産国フランスの豊かな大地を表す素敵なレイエです。ぷっくりとした表面はどこか素朴な印象。生地にもショコラが使われているのか、通常のガレットデロワよりやや強い褐色です。
店名が刻まれたオリジナルの王冠は折れないよう丁寧に包装されていました。差込箇所が2つあり、大きさを調節できます。

フェーブは別添えで白い王冠でした。中にアーモンドが一つ入っており、切った私がいきなり引き当てたので、今年の女王様は私です。このどこに入ってるかわからないあたりを食べる人みんなで探すのが楽しみの一つですよね。

ナイフを入れた時点でああもう絶対おいしい!と思ったパイ生地。ミルフィーユをスペシャリテとするだけあって、薄い層が幾重にも重なり食べた時にサクっと小気味よくほどけます。
そしてショコラクリーム、これがとってもミルキー!甘くとろけるような香りがしっとりとしたクリームからあふれます。いわゆるカカオ感ではなく、大人から子供まで幅広く親しまれるチョコレートの味わい。
そしてクリームの食感が面白いですね。水分量のバランスがよく、ガナッシュのように滑らかさがありながらほくっとした感じもあり、しっとりとしたガトーショコラのよう。チョコレートが香るガトーショコラを包んだパイと言ったらよいのでしょうか。パイとクリームに一体感がありとても贅沢な気分になります。
1日経ってから頂いた際には、より一層パイとクリームが馴染み、リベイクで表面はさっくり中はしっとりのガトーショコラという素敵なお菓子となりました。

フレデリック・カッセルのガレット・デ・ロワ ショコラ。大人から子供までチョコレートが好きな方が思わず笑顔になってしまう、素敵な一台。フェーブも当てたし、今年は良いことがたくさんありそうです。