クリスマスが近づくと楽しみになるのがシュトレン。
毎日少しずつ、風味の変化を感じながら食べる楽しみは格別ですね。
さて、今回はちょっと武骨な力強いシュトレンの紹介です。
ドライフルーツやマジパンを入れて焼き上げた生地をたっぷりのバターにくぐらせ、粉糖をまぶすのが一般的なスタイルですが、ルーツさんのはまったく違う黒いシュトレン。

ナイフを入れる前から、スパイスの香りが立ち上がり、キッチンがとても幸せな香りに包まれました。
もっちりと粘りの強い生地は、小麦全粒粉とライ麦全粒粉を使ったもの。動物性食品は一切不使用とのことですが、バターでコーティングしていないのに、しっかり水分を捕まえています。
噛み締めるように食べるとドライフルーツの甘みがじわり。洋酒も使っていないのに、スパイスと素材の甘みでふわふわとした気持ちになります。これはずごい。
ナッツの香ばしさ、ドライフルーツの甘み、芳醇なスパイスそして力強い生地。ストイックな岩手の風土を思わせる、大地の恵みを形にした素晴らしいシュトレン。
ごちそうさまでした。