ブリュッセル中央駅のすぐ近く。人気の観光地グランプラスと反対側のエリアに佇むショコラトリー、「ローラン ジェルボー(Laurent Gerboud)」。
ブリュッセルでの感動に、いつか日本でも買えるといいなと望んでいたそのショコラトリーが本格的に日本展開を行うと知って小躍りしたのは言うまでもありません。
早速取り寄せ、あの感動のおいしさが思い出補正でないことを願いつつ開封いたしました。
セレクション(12個入り)

もう箱を見ただけでワクワクが止まりません。ブリュッセルで見た赤いファサードと同じく、落ち着いたトーンの箱。中には12種類のボンボンショコラが整然と納められています。上段左から右へと感想を記していきますね。

マジパンオレンジ
素晴らしいくちどけ。しっとりとなめらかに蕩けるしたマジパンが、オレンジの明るい酸を際立たせます。フレッシュでジューシー。
マジパンナチュレ
ナッツとカカオの上質な香り。アーモンドとビターチョコレートが混ざりあい、混然一体となって深い味わいに包まれます。うっとりするような夜の気配。
プラリネクランブル
カリッとしたプラリネに濃密な香り。アーモンドとヘーゼルナッツが濃厚に押し寄せます。
プラリネフィアンティーヌ
フィアンティーヌのサクサク感が楽しい。ガナッシュのような滑らかさ名プラリネはミルキーな味わい。甘い香りと食感の妙。
プラリネヘーゼルナッツ
これガナッシュでは?!と驚くほどの滑らかさ。濃厚でありながらさほど重さは感じません。ヘーゼルナッツが上品に香る一粒。
プラリネジンジャー
ビターチョコレートから澄んだジンジャーの香り。なめらかに溶けるよプラリネの甘さにピリッとしたジンジャーが良いアクセントを添えます。

プラリネバックウィート
蕎麦の実がプチプチと弾け、こっくりとしたヘーゼルナッツがふわりと香る。遊び心をくすぐるようなボンボンですね。癖になる食感。
プラリネスペキュロス
ブリュッセルの老舗「メゾンダンドワ」のスペキュロス使ったボンボン。シナモン強めで存在感抜群のスペキュロスを力強いチョコレートが受け止めます。憧れの一粒の素晴らしさに、もうこれだけ入った箱が欲しくなるほど。
プラリネアーモンド
しなやかでスルスルとほどけるプラリネ。甘やかなチョコレートの香りを後からアーモンドが追いかけてきます。やわらかでほっとする味わい。
プラリネセサミ
オリエンタル!煎り胡麻のような軽さを想像してた香油のようにとろり艶やかに香りが立ちます。エキゾチックで官能的な一粒。
プラリネピスタチオ
トップのピスタチオが良い仕事をしています。香ばしさと塩味がプラリネの深い香りに楔を打つ。後味がとても軽やかです。

以上、マジパン2種とプラリネ10種のアソートでしたが、まずはマジパンのおいしさに驚きました。
実はマジパンのもそっとした食感が苦手で、お気に入りのブランドすら残念ながら口に合わなかったため、今回の購入は勇気を奮ってのものだったのですが、ローランジェルボーのマジパンは口どけと香りがよくてスルッと消えてしまう。マジパンのボンボン食べて初めて心からおいしいと思いました。
そして、プラリネ。おっそろしくなめらかで言われなければ一瞬ガナッシュと間違えそうなほど。限りなく擦りつぶして混ぜ合わせた…そうですね、チョコペーストやピーナツバターのような食感と言うと伝わるでしょうか。

プラリネ自体はどのボンボンも近い印象なのですが、トップにあしらったそれぞれの素材やコーティングのチョコレートと一緒に味わうことで、まったく異なるボンボンに感じられます。
驚いたのはごま。和風なテイストを想像していたらもっと大陸寄りの異国情緒漂う味わいでした。アジア各地で研鑽を積んだローラン氏ならではのボンボンですね。
カカオ、ドライフルーツ、スパイス、ナッツを巧みに使いこなし、珠玉の一粒が誕生する。改めて素晴らしいと思えるボンボンショコラでした。