エクアドルに10年以上在住し、有機農業技術者でもある高橋力榮さんが、エクアドルの地にて2018年に立ち上げチョコレートメーカー「ノエルベルデ(Noel Verde)」。
Noel Verdeはスペイン語でグリーンサンタクロースの意味。”佳きものをはこぶ”を掲げ、エクアドルのカカオ生産者と共に豊かなエクアドルの自然が育むカカオからをチョコレートを作っています。
リオ エスメラルダス 65%

恰幅がよく、ひげをたたえ、手には双葉を。HPの記載によると、ロゴキャラクターは恰幅の良い農家とサンタクロースを融合した姿を表現したものだそう。まるっこいNoel Verdeの文字と共に、思わず笑顔になってしまそうな愛嬌のあるパッケージです。

密封式の封を切ると、澄んだ香りと共に25gの正方形をしたチョコレートが出てきます。モールドはカカオ農園でしょうか。豊かな植物に囲まれるノエルベルデの愛すべきキャラクターがいます。オリジナルのモールドはタブレットチョコレートを開封する楽しみの一つ。

割ってみると軽やかなクラック音。舌の上でするするとやわらかに溶けていき、伸びやかな香りが一気に広がります。
まるで大地の恵みをそのまま頂くようなジューシーな味わい。春の花々のように明るくフローラルで、果汁が滴り落ちるような白桃を模わせる艶やかで甘い香りがします。カシューナッツのようなこっくりとした油脂感も。
初々しさと色気が混在するとても魅力的なチョコレート。特に余韻が素晴らしくいつまでも甘い香りが食べる人を捉えて離しません。のびやかで心が解放されるような一枚。

私は鉄瓶で沸かしたまろやかなお白湯で楽しみましたが、ペアリングにジャスミンティーっていうのがよくわかります。甘みのある緑茶も合いそうですね。
そうそう、instagramに載せた写真から丁寧なメッセージを頂き、お返事したところ、また素敵なコメントを伺ったので許可を頂きご紹介します。

”味わい方も「ゆっくりじっくり少しずつ」がキーワードでございます” なんて素敵なんでしょう。
ついつい、あれもこれもと一度に手を出したくなってしまいがちなのですが、カカオ豆からチョコレートになるまで、多くの人がじっくりと作り上げてきた味わいならば、楽しむ方も心のゆとりをもってゆるやかに迎えたいもの。
チョコレートのおいしさはもちろんですがこの一言に、改めてノエルベルデのチョコレートと長くお付き合いしていきたい!と思ったのは言うまでもありません。
エクアドルの大地に思いを馳せながら、毎年少しずつ開拓していくのが楽しみです。