ボナ/フランボワーズ

チョコレビュー

ボナは1884年創業、130年以上もの歴史を持つ老舗中の老舗。現在は4代目のステファン・ボナ氏が一族の伝統を受け継いでいます。

ボナを知らずして、チョコレートは語れない。そういっても過言ではないフランスを代表するメゾン。

そんなボナの数多くのラインナップから、サロン・デュ・ショコラ仙台にて限定販売された、コンフィズリーシリーズの1枚を紹介します。

フランボワーズ

カカオ分65%のビターチョコレートにドライフランボワーズを合わせたタブレットチョコレートです。クラシカルでエレガントなボナ・デザインの包み紙にもフランボワーズが可愛らしく散りばめられています。可愛らしいですね。

小さなブロックのセンターに「CHOCOLAT BONNAT」とロゴが入ったモールド。やや赤みを帯びた褐色のチョコレートの表面は美しく整えられ、やわらかな光を放っています。

厚みに対して割った時のクラック音は軽やか。断面も非常に美しい!フランボワーズの赤い粒がチョコレートの見た目にも花を添えます。

やや収れん性を帯びた深い香り。明けゆく空の群青を思わせる静かで落ち着いた上品なフレーバー。

独自のブレンドというチョコレートはしなやかでナッティ。マンゴー、アプリコット、パイナップル、チェリーなどの、トロピカルフルーツのような明るさがあります。

噛むとサクサク弾ける食感、これがとても楽しい!甘酸っぱいフランボワーズがパチパチ弾け、エレガントなチョコレートがぐっとチャーミングに。

余韻の美しさは言うまでもなく、いつまでもうっとりと漂います。

ゆっくりと静かに開けゆく空に小鳥のさえずりが聞こえてくるよう。そんな夜明けのときめきを感じる美しいチョコレートでした。

※この記事は2020年に執筆したレビューのリライトです。