2020年に続き、今年もまたこの狂気の20種類が送られてきました…と思ったら今年も一つミルクチョコレートが混ざり、19種類になったとのこと。一度あることは二度ある、ということですね。
2回目ですので、細かいことは抜きにしてさっそく参りましょう。
狂気を感じるホワイトチョコ19種+ミルクチョコ1種

さて、今回のラインアップです。今年はチョコレートと一緒に封入されていた、テイスティング用のテンプレをそのまま使わせて頂くことにしました。これ、意外と作るの大変なもので…。
何がすごいって、去年のラインナップとまた全然違うものが送られてきたことですよ。世の中、こんなにも多くのホワイトチョコレートが存在するんですね。
ホワイトチョコレート専門店を立ち上げた「パレドオール」からコンビニやスーパーでおなじみの「森永」まで、幅広いラインナップが一堂に会しました。
さっそく、上段左から順にレビューしていきましょう。

トルタピストッキ/ドラジェピスタッキオ
カリッと小気味よいピスタチオが、ほんのりと塩気をまとい、コクのあるホワイトチョコレートと文句なしに合います。口どけがしなやかで後味すっきり。手が止まりません。
軽井沢いぶる/燻製ナッツチョコレート(マカダミアホワイト)
あ、もう開けた瞬間に燻香がします。その奥から甘いミルクの香り。サクッと軽い食感のマカダミアナッツを齧ると、その度にぶわっと桜チップを燻したような香りが鼻に抜けます。なにこれ、面白い!!
ミニマル ビーントゥーバー チョコレート/ホワイトチョコレート ニカラグア
微かに感じるスモーキィな香り。一瞬、ひんやりとした舌触りを感じます。練乳を思わせる濃厚な甘さがありますが、サラサラと溶け油脂感は少なめでアフターはさっぱり。
エリタージュ/ベンチェ ブラン 40%
まあるいテクスチャ。まろやかなミルク感に包まれる幸せ系。フローラルで、はちみつのような甘みがあります。はちみつ掛けのバニラアイス、というとわかりやすいでしょうか。

ショコラティエ パレドオール/ショコラブランクリスタル
非常になめらか。干草のようなドライハーブ系の香りをまず感じます。次第にアーモンド、バニラ、黒糖の甘み。複雑に変化する香りが楽しい。
ミルトス/リミテッド エディション ホワイト
牧場。牛です、牛。雨上がりの牧場で感じる湿度と乳の匂い。塩みが強いのはミネラルということでしょうか。ねっとりと粘度高め。
CREMA/ホワイトチョコレート
バター飴。ややざらりとした舌触り。驚くほどスルスル溶けます。シナモン、リコリス。アフターにはミントのような清涼感を感じます。
OBOLO DULCE DE TRES LECHES/38% Triple milk caramelized white chocolate
キャラメライズとあるように、ブロンドチョコに近いものですね。懐かしい森永のミルクキャラメルのような甘苦さ。スペキュロスのような複雑な味わい。アフターは抜群のキレ。

ZOTTER SCHOKOLADE/Labooko Edelweise Schokolade
とろりと溶けて非常にクリーミィ。生クリームをたっぷり塗ったショートケーキ。バニラの香りがいっぱいに広がります。甘く贅沢な余韻。
AURO chocolate/32% Roasted white chocolate
口どけが綺麗。シンプルにキャラメルの甘い香り。ナッツが練り込まれているので噛んで食べるのも楽しい。時折チラッと感じる塩気が絶妙。
Willies Cacao/EL BLANCO
未脱臭カカオかな?トースト、木の皮、しっとりと湿度を感じます。素早く溶けて微かにパウダリー。草木の爽やかな香りとミルクの甘みが溶け合い、最後にほのかな燻香る。ワイルドでクリーミィな世界が広がります。
Amazing Cacao/White chocolate CAPPUCCHINO
ハーブとバニラを感じる香り。一瞬、スモーキィに感じた後、濃いエスプレッソがやってきます。シナモンやミルク、変化を楽しめるタイプ。

SCHELL SCHOKOLADEN/Blanche Safran Curry 31% white chocolate
スパイスの粒が見えます。ものすごくスパイシー。舌に感じるのはミルクなのに鼻に抜けて行くのはサフラン、クミン、ターメリックとピリッとした刺激のカレースパイス。ギャップで変な笑いが出てしまう。
MAJANI/Bianco Pistacchi
ピスタチオのいい香りが断面から迫ってくる。みるみる溶けるチョコは直球のバニラ。クラッシュピスタチオを噛む度、サクサクと春らしい若草のような香りが弾けます。もぐもぐしちゃいますね。
MAJANI/Cremino Caramelio Salato(ミルクチョコレート)
うっかり混ざったミルクチョコ。カリカリとしたキャラメルが練り込まれて、小気味よい音を立てます。チョコ自体はミロのようなココア感。これも一瞬で溶けます。すごいなめらかなテクスチャ。
AMEDEI/whoite chocolate with pistachio
澄んだミルクの香り。ぎっしりと詰まったピスタチオに負けないホワイトが素晴らしい。一瞬で消えるなめらかさ。甘い余韻が漂います。

EDELMOND/ほうじ茶チョコレート
インパクトある見た目よりほうじ茶の味は控えめ。優しいミルクの香りがメイン。ゆっくり溶かしていくと、ほうじ茶を淹れた時のほわっと温かい香りが広がっていきます。
HARU CHOCOLATE/lemon
おお、もう初っ端からキュン!とレモンの酸味が来ます。サラサラとした中にレモンの皮かな?ぎっしり。ミルクの甘みをレモンが引き立てます。
森永製菓/DARS 白いダース
甘~いお砂糖の匂い。この親しみのあるバニラ感はあれです、スーパーカップのバニラそのもの。微かにではありますが、いちごのような甘酸っぱさも感じます。じっくり食べてみないと気付かない発見。
森永製菓/DARS ホワイトピスタチオ
うっすら暗い色?と思ったら、これピスタチオパウダーを加えたホワイトチョコをホワイトでコーティングしているんですね。思った以上のピスタチオ感。甘みよりナッツの香ばしさが強く食べやすいです。
総評
今年も19種類のホワイト+1種類のミルクチョコレートを頂きました。
昨年のラインナップと比べると、ナッツ入りやお茶など、他の素材が入るものが多かったので、ホワイトの違いを見るのはもちろんですが、ホワイトチョコレートの可能性を探る、という意味でも興味深かったです
ホワイトがすごいのは、ほぼほぼすべての素材を受け止めること。
食べる前にやや心配したのは「HARU CHOCOLATE」の「lemon」でしたが、キュッと酸っぱいレモンの香りをふわっと包むミルクの甘みが、タルトシロトンのメレンゲのような役割を果たしていました。
他の素材と合わせる時は、必要以上に個性が表に出ることなく、そっと寄り添うホワイトが似合うんですね。
しかし、カカオの沼の住人として、思わずにやり、としたのはやはり未脱臭カカオを用いたホワイトチョコレート。やっぱりね、カカオの個性がちらっと覗くのがたまらない。
特に印象が強かったのは「Willies Cacao(ウィリーズカカオ)」の「EL BLANCO」は、まろやかなミルクに負けない力強いカカオの香りにうっとり。アフターがスモーキィなのでおつまみにも良さそうです。
そして大健闘は「森永製菓」の「DARS」。
値段を考えると、このレベルのチョコレートが、コマーシャルコーヒーならぬ、コマーシャルチョコレートとして流通している日本はすごいですね。特にピスタチオのすっと消えるキレの良さには驚きました。
今年も昨年に引き続き、楽しいホワイト祭をさせて頂き、素晴らしいチョコレートを紹介してくれたチョコ仲間に感謝する次第です。
さて、気になるチョコレートはありましたか?