カンタン・バイィ/タブレット プラリネ ミュール

チョコレビュー

北フランス、ベルギーとの国境に近いリールの町に店舗を構える「カンタン・バイィ」。

2017年に自身のお店をオープンし、同年にサロン・デュ・ショコラ パリで新人賞、C.C.C.で金賞という新進気鋭の実力派。日本のサロン・デュ・ショコラでも登場するや大人気のブランドです。

カンタン・バイィと言えば、リールのレンガをモチーフにした、フィリング入りのタブレット。今年はミュール(桑の実)を使ったものが登場しました。

タブレット プラリネ ミュール

内容量/1枚

白基調の店舗と同じく、シンプルで美しい白い箱。

マグネットでとめられた蓋を開けると、淑やかな葡萄色のレンガが現れます。そうそう、カンタン・バイィと言えばこのレンガのモールドですよね。

ナイフで切るか迷いましたが、思い切ってえいや!と手で割ってみました。パキっと割った途端、やわらかいキャラメルがとろり。甘酸っぱい香りが鼻をくすぐります。

この香りの正体は冒頭にもあげましたミュール(桑の実)。ブラックベリーに似ていますが、酸がやわらかかく、コクのある深い甘みを持つのが特徴。

日本でも養蚕が盛んだった頃は各地に桑畑があったので、割と馴染みのある味わいかもしれませんね。

齧るとナッツの香ばしさがぶわっ。アーモンドとヘーゼルナッツを合わせたプラリネが香ばしい!粒度が小さく香りと共にサラサラと溶けるようなプラリネです。口どけが綺麗。

そこに甘酸っぱいキャラメルがやってくるのですが甘さが絶妙。べったりとした甘さではなく、落ち着いたトーンでプラリネの甘さを整えるような感じと言ったらよいでしょうか。

苦みを感じるまではいかず、さりとて甘さで打ちのめされるようなこともなく。甘酸っぱいミュールが淑やかに香る、とても上品なキャラメル。プラリネのと調和が美しい。エレガントな余韻にうっとり。

それぞれの素材の良さがギュッと詰まったパワフルなフィリングタブレット。贅沢なボンボンを丸かじりしたような幸せを独り占めです。