バレンタインシーズンになると、県内のパティスリーやホテルもオリジナルのチョコレートを並べます。
海外の有名ショコラトリーやパティスリーも魅力的ですが、食の宝庫たる岩手県。その「ご当地モノ」はやっぱり心惹かれるもの。
盛岡メトロポリタンホテル「ティーラウンジ クローバー」で面白そうなボンボンショコラを見つけたのでご紹介します。
三陸テロワール・ショコラ
内容量/5個
岩手県三陸地方の果実や食材を使ったボンボンショコラのアソートです。
形も色味も可愛らしい、ちょっと大きめのボンボンが5つ。ホテルらしく、ギフトにも良さそうな華やぎですね。さっそく、レビューに参りましょう。左から行きます。
大船渡~THREE PEAKS~
「りんご屋まち子のアップルワイン」を使用したガナッシュと、りんごを煮詰めたジャムの二層式。りんごジャムとミルクチョコの甘さが広がります。とろりとしたテクスチャが良いですね。
釜石~浜千鳥~
おお、きゅっと梅肉が甘酸っぱい。ラズベリーのジャムに「浜千鳥の梅酒」に使用した梅が使われてます。ガナッシュもラズベリー。キリッとした甘酸っぱさが光る一粒。
陸前高田~リアスターファーム~
たっぷりの苺ジャムの後から追いかけてくるアールグレイのガナッシュ。シェルはやや厚め。アールグレイがかなり強め。もう少しリアスターファームの苺が前に出てきた方が嬉しいかな。
宮古~山ぶどうワイン~
宮古初となる山ぶどうのワイン「新里 涼実紫」と山ぶどうのガナッシュ。なんでしょう?樹木のような香りと共に落ち着いたトーンのぶどうを感じます。
山田~山田の醤油~
白ゴマのプラリネに「山田の醤油」を合わせたボンボン。白ゴマの風味が全開でプチプチ香ばしい。惜しむらくは醤油が弱め。もう少し醤油を強くすると、みたらし団子のようになるんじゃないかなぁと思いました。もっと醤油を!

岩手県三陸地方の食材を使ったボンボンショコラ。それぞれの地域を思わせる楽しいアプローチでしたが、やはり一般向けだからでしょうか。
食べやすいボンボンなのですが、期待したご当地食材の味わいは「ほんのり感じる」といった具合で、あともう少し主張が強くても良いのでは、と感じました。
一番、素材の印象が強かったのは浜千鳥。梅の爽やかな酸味が綺麗でとても春らしい。全体的にシェルは厚めですが、たっぷりジャムが入っているのでバランスは取れています。
それだけにもっとガツン!と一粒一粒のインパクトが欲しいな~と思ってしまいましたが、あまり強いと好みが分かれるので、この辺はパティシエがどこを目標とするかによるのでしょう。
しかしながら、こういうご当地食材へのアプローチは大歓迎。やっぱり岩手ならではのチョコには興味がわきます。このためだけにフェザンに出かけたほど。
三陸各地のご当地名物も知れて楽しいアソートでした。