ブノワ・ニアン/ドメーヌ2

チョコレビュー

ベルギー、リエージュに本店を構える「ブノワ・ニアン」。

これまでバレンタインの催事でしか入手できませんでしたが、2019年秋から本格的に日本での展開を始めました。

実店舗はありませんが、公式サイトでのオンライン通販も始まり、いつでもブノワ・ニアンのチョコレートを入手できるようになったのは、ファンとして喜ばしい限り。

そして2020年。伊勢丹新宿本店、西武池袋店と、初めての期間限定ショップをオープン。日本限定の焼き菓子もラインナップに加わり、いよいよ本格的になってきたなあと嬉しく思っているところです。

さて、岩手から東京の催事には行けませんでしたが、「必要なものは送りますよ!」というチョコ仲間のお言葉に甘えて取り寄せたチョコレートを紹介します。

ドメーヌ2

内容量2個

2種類のボンボンショコラアソートです。黒基調のバロタン(チョコレート専用の箱)に金の文字。密封性が高く、香りがしっかりと閉じ込められています。開けた途端にカカオの香り。

ラジェ・ド・オウロ(LAJEDO DO OURO)

ブラジル産カタンゴ種の希少なホワイトカカオを使用したガナッシュのボンボンです。

しなやかに溶けるガナッシュからは美しい香りがいっぱいに広がり、ミルキーで甘やか。たっぷりのフォームドミルクを注いだエスプレッソのようですね。おいしい…とため息がでます。

特徴的なのはその酸味。カシス、ブラックベリー、レッドフルーツなどベリー系の果実に、クローブ、アニスなどスパイスが混ざり合った果実酒を思わせる。舞踏会のような華やぎと上品さを持つボンボン。

ラジェ・ド・オウロはブノワ・ニアン10周年を飾る記念のタブレットに使われたカカオですが、ボンボンショコラでもその威力を発揮しています。

バニラ

マダガスカル産のバニラが濃厚な香りを放ちます。砂糖の甘さではなく香りの甘さを楽しむボンボン。

ラジェ・ド・オウロよりややサラサラとしたテクスチャを持つガナッシュが、とろけるような甘さを湛え、食べる人を虜にする。

以前「アンボリカピキィ」として、出されていたボンボンと思われますが、一段と甘い香りが増したように感じます。

深いカカオの香りとバニラの甘み。チョコレートソースをたっぷり纏ったアイスクリームサンデー。マロンのようなこっくりとした甘みもあり、不思議と洋と和の調和を感じる1粒。

まとめ

私がベルギーまで旅だったのは、このブノワ・ニアンのチョコレートのためでした。

それゆえ、日本上陸の報せを聞いた時は、期待と同時にどのように展開されるのか一抹の不安もありましたが、順調で嬉しいですね。

期間限定ショップで出されたこの2つのボンボンは、ブノワ・ニアンのフラッグシップと言っても良いカカオを使ったもの。

タブレットの峻烈な鮮やかさに対し、ふわりと優しく寄り添ううような、ブノワ・ニアンのボンボンショコラ。

ビーントゥバーにこだわりを持ちながらも、決してボンボンショコラに手を抜かない、カカオ職人の誇りを感じる素敵なチョコレートでした。