目黒・碑文谷にあるパティスリー「ジュンウジタ(JUNUJITA)」。最寄り駅から少々歩く場所にありながら、おいしいケーキを目指してファンが訪れる名店です。
渡仏に際しては「パティスリー・サダハル・アオキ・パリ」に勤務。帰国後、鎌倉「パティスリー雪乃下」シェフに就任した後、自身のパティスリーをオープンしたのは2011年のこと。
近年、ビーントゥーバーを手掛けているというお話は聞いていましたが、昨年ついにサロン・デュ・ショコラ東京に出展。今年も引き続きお名前を見かけ、ボンボンショコラを頂くことにしました。
以前、碑文谷にお邪魔したときはスペシャリテのタルト・カフェに感動したジュンウジタ。チョコレートは初めてなので、いったいどんな世界を見せてくれるのか非常に楽しみです。
ボンボンショコラ(9個入)

ボタニカルなパッケージ。ちょっと前まで日本に店舗があったドゥバイヨルを思いだすかわいらしさです。平たく意外と大きめの箱ですね。開けてみましょう。

なんとこれは嬉しい配慮。フレーバーの説明書も同封されていましたが、箱を見ただけでどれがどれかわかるような仕様です。あれ、これなんだったっけ…とならず、じっくりチョコレートに向き合いたい人とってはこういう一覧がとても助かるのですよね。

上段は薄く平たい形状の2種類のボンボンがそれぞれ二つ入っていました。
チャイ(ミルクティスパイス)
甘くふんわり…と思いきや予想外にガツンとスパイス!カルダモンがシナモンとクローブを従えるようなバランス。見た目よりビター寄り。ワイルドでセクシーな一粒。これは素敵!
シトロン・ダマンド(レモン・アーモンドペースト)
もっさりしがちなマジパンをレモンの酸味がビシッと引き締めます。キュンキュンするレモンの酸味が主役。マジパンに感じる粒を噛むとアーモンドがふわりと香ります。

こちらはやや高さのあるボンボンと薄型のミックス。
レ(ミルクチョコレート)
サラサラとしたテクスチャのミルクチョコガナッシュ。程よい甘さで食べやすい。先の2つに比べると大人しめ。
カシスフィグ(カシス・いちじく・赤ワイン)
サングリアを思わせる奥深さ。いちじくのこっくりとした甘みが良いですね。赤い果実の複雑な甘みが絡み合い、とてもグラマラスな印象です。
ノワール(ビターチョコレート)
おお、ガナッシュがとてもフルーティ!くるみ、いちじく、レーズンのような香りがします。BTBらしいカカオの果実味が感じられるボンボン。
キャラメルカフェ(キャラメル珈琲)
深煎りのコーヒーにキャラメルのほろ苦さ。柔らかくシックに包み込まれるようなボンボン。全体的にビター感が強めです。
バニーユ(バニラビーンズ)
フルーティなビターにバニラの香り。微かにローズのようなフラワリーな香り。甘さよりカカオの酸味を強く感じ、バニラはやや印象が薄いかも。
まとめ

7種類、9粒のボンボンショコラを頂きました。一言でいうと、ジュンウジタのボンボンは野武士系といいましょうか。昔のブノワ・ニアンやユーゴ&ヴィクトールのような、強めのカカオに各素材を突っ込んでいくつよつよスタイル。
日本のパティスリーが作るボンボンは良くも悪くも尖ったところがなく、バランスよくマイルドに仕上げていく印象だったので、この骨太なボンボンには驚きました。
特に気に入ったのはチャイとカシスフィグ。強いカカオ感に負けないパワフルな素材の力で、一粒で豊かな世界を見せてくれました。ミルキーなボンボンを好む方にはやや強すぎるきらいがありますが、ビターテイストのガツンとパワフルなボンボンが好きな方にはお勧めです。