パリに工房を持つ「ル・ショコラ・アラン・デュカス(Le Chocolat Alain Ducasse)」が、フランス外では世界初の国外店舗として東京に「ル・ショコラ・アラン・デュカス東京(Le Chocolat Alain Ducasse TOKYO)」を構えたのは2018年のこと。
2022年の現在は東京に3店舗を運営、バレンタインシーズンには全国各地の催事場に少しずつ出展するようになり、この時期ならではの限定ショコラも登場。
今回は、近鉄百貨店と楠田枝里子さんがコラボレーションした「楠田枝里子の chocolat et chocolat」のブース用として特別に作られたスペシャルアソートを取り寄せてみました。
プラリネ・ア・ランシエンヌ(近鉄限定)

アラン・デュカスの箱と言えば、無印良品もかくやのシンプルなクラフトボックスですが、バレンタイン限定品ということで、かわいらしいスリーブがついており、スライドするといつものボックスが出てくるという仕様。
このピンクのスリーブの姿を見た時は正直、アラン・デュカスのこれまでもイメージからするとキュート過ぎない?と思ったのですが、手にしてみればそうれほど違和感もなく、中から出てきた箱を見て、ああ、やっぱりアラン・デュカスだ!という安心感がありました。

開封するとぎっしり9種のプラリネ。ル・ショコラ・アラン・デュカスのスタンダードな6種類のプラリネの他、楠田枝里子さんたってのお願いで、カカオニブ、黒ゴマ、ヒマワリの3種が加わりました。新作3種とはなんとも贅沢。ショコラティエとも交流の深い楠田さんだからこそ作って頂けたスペシャルアソートですね。
さて、左から順番にボンボンの感想と参ります。

カカオニブ
一番のお目当てがこちら。ザクザク、カリカリとしたアラン・デュカスらしい小気味良いプラリネ。ニブ由来の酸味はさほどり感じなかったのですが、後半に強いカカオのほろ苦さがやってきます。
オ・レ クラッシュアーモンド
なめらかなプラリネとクラッシュアーモンド。二段階のやってくる香ばしさにうっとり。ミルクチョコのこくうま感はスターバックスラテを思いだします。
ノワール クラッシュヘーゼルナッツ
ノワールのほろ苦さがナッツとよく合う。ヘーゼルナッツの旨味だけが凝縮されたきめ細やかなプラリネです。
ココナツ
軽やかで甘いココナツの香りとシャリシャリ感。ふわりと甘く最後はビターの余韻が占めます。

黒ゴマ
ゴマゴマしい!煎り胡麻が弾けるようなおいしさ。なめらかなプラリネから胡麻煎餅の香りがほわんとしなんとも不思議な1粒。
オ・レ クラッシュヘーゼルナッツ
甘いミルクチョコにヘーゼルナッツ特有の香りがじゅんわりと満ちる。ヘーゼルナッツの個性が明確に伝わってくる”らしい”ボンボン。
ノワールクラッシュアーモンド
お得意のザクザク&カリカリのプラリネ。初めはアーモンドが優しく香り、後半からほろ苦さがぎゅっとやってきます。
ヒマワリ
ちょこんと乗ったヒマワリの種がかわいい。ビターテイストですが明るく香ばしさいっぱいのプラリネ。
ピスタチオ
ひときわ華やかなピスタチオの香りですが、塩味がかなり強め。もう少し塩を抑えた方がピスタチオとチョコレートが溶け合うように感じます。
まとめ
9つの異なるアラン・デュカス渾身のプラリネが詰まった夢のようなプラリネ箱。全体を通じて感じたのはチョコレートのビター感。ローストが強めなのでしょうか。レ(ミルク)のプラリネに関しても、甘さの奥からググっとやってくる力強い香りが印象的でした。
また、プラリネを作る上でのキャラメリゼもしっかり感じ一粒でかなりの満足感。ポンポンと食べるというよりは、温かい飲み物と一緒に一粒一粒をじっくりと味わうのに向いているように思います。
朝、一粒のチョコレートを放り込んでエネルギーチャージするもよし、眠る前にじっくりチョコレートと向き合うもよし。そんな風に楽しめるボンボンでした。